2019年6月16日、つくば駅前センター広場にてつくば市民活動フェスタが開催されました。
わたしたちはこの場で、来場者のお考えを伺うために一つの課題を提起しました。
廃校の天体望遠鏡を復活させたい
つくば市筑波地区の学校統合に伴い、2018年3月に9つの学校が廃校になりました。
現在その利活用アイデアを、つくば市が市民に公募しています。
そこで2つの中学校を訪れた時、屋上に天文台が見えました。
つくば市にお願いしたところ、別の行事に合わせて内部が見学できました。
望遠鏡はどちらの中学校も、五藤光学研究所製の口径12.5cm屈折式でした。
銘板から約50年前の開校当初に導入されたことがうかがわれます。
カビや極軸のズレなどありますが駆動は可能で、整備すれば使えそうです。
廃校になる前からほとんど使われてこなかったことも、卒業生と話して分かりました。
理科教育の天文は受験用の理論が中心のため、星を観せる機会も先生も不足しているようです。
市民活動フェスタでのプロジェクト提案
筑波地区は筑波山の麓に位置し、つくばでも星空や自然の美しい地域です。
しかもこのクラスの望遠鏡は高価で、気軽に買えるものでもありません。
ならばこれを整備して、みんなで星が見られるようにできないだろうか?
そうはいっても望遠鏡があるのは使用許可がなければ立ち入ることもできない施設。
利活用方針が決まっていない現状で、ましてや夜間の施設利用は難しいと予想されました。
そこでまずは廃校の望遠鏡は使わずに、近隣で星空観察会を開き認知して頂こうと思いました。
もしかしたらこのアイデアは、星好きの単なるお節介なのではないか?
そんな懸念も頭をもたげてきます。
市民活動フェスタに出展して、来場者にこの課題をぶつけてみようと思いました。
地域の方々との会話を続ける
“フェスタ”とはいえ、人出は出展者とその関係者が中心のこじんまりしたものです。
ボードのご説明や会話ができたのは、4時間で10名にも至りませんでした。
しかしそうした方は、なぜか穴が開くほどご覧になっていたことが印象的です。
インターネットやテレビで、綺麗な宇宙の画像はいくらでも見られる時代。
個人でお金さえ払えば最新の高性能の望遠鏡が手に入るでしょう。
それでも敢えて今あるものを、みんなで手直しして蘇らせる過程を楽しみたいとも思うのです。
自分の力で、今ここに生の星から何万年もかけて飛び込んできた光を見る感動を知ってほしい。
まだまだ、地域の方々の想いを伺っていきたいと思います。
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